ICT教育への取り組み

「第3回ICTリテラシー教育交流会」開催レポート

NTTコミュニケーションズでは、「第3回ICTリテラシー教育交流会」において「グローバル時代の人材育成」の観点から、留学生の受け入れや日本での就業に尽力されている方々にご講演をいただき、その事例や課題について大学・企業など関連する関係者の皆様と共有し、意見交換を行いました。

  • 主催:NTTコミュニケーションズ株式会社
  • 名称:第3回ICTリテラシー教育交流会
  • 後援:特定非営利活動法人 国際教育交流協議会 (JAFSA)
  • 日時:2014年9月26日(金) 
  • 場所:東京・港区 田町グランパークタワー プラザ棟 401会議室

事例研究

大学における導入事例

外国人留学生とICTリテラシー教育 ― その現状と課題 ―

東海大学 情報通信学部 教授 石井 啓之 様

東海大学 情報通信学部 教授 石井 啓之 様

東海大学は留学生受け入れの先駆けであり、様々な試験制度やASEAN工学系高等教育開発ネットワークへの協力など積極的な取り組みを行っているが、受け入れには様々問題も抱え、システマティックな環境が整っていない面など課題も多くある。

【東海大学におけるグローバル化と留学生の受け入れ状況】
  1. 内→外(派遣留学の推進)と、外→内(外国人留学生受け入れの充実)の二本立ての取り組みを行っている。
  2. 開学以来、積極的に海外展開している。
  3. 留学生は、中国(185)、サウジアラビア(115)、タイ(83)、韓国(73)と続く。
【留学生の温度差:出身国によりモチベーションや研究への取り組み方も様々といった課題】
  1. 留学の受け入れは、もともとは日本語ができる前提だが実態はそうでもない。
  2. 大学院でも、問題に日本語と英語を用意する必要があり、教員の負担増となっている。
留学生に対するICT教育:ICTの専門教育以前にICTリテラシー教育が必要なケースもある。

ICTリテラシーの基本の教育には多言語の対応と、教員ローカルの基準ではなく客観的な目標達成の設定(数値)が必要と感じている。

留学生に対する導入事例

外国人留学生受け入れの課題 ― ベトナムのケース等を踏まえながら ―

一般財団法人 国際教育交流フォーラム 理事長 堀江 学 様

一般財団法人 国際教育交流フォーラム 理事長 堀江 学 様

2011年の統計では全世界の留学生の53%がアジア人留学生となっていて、とりわけ中国、インド、韓国からの留学生が多い。留学先はアメリカをはじめとする英語圏への留学生が増加するなか、日本に留学する学生の数は横ばい状態となっている。
海外からの留学生リクルートについては、年に1~2回の留学フェアへの参加程度までといったものが多く、日本語学校やエージェント任せ。一部悪質なエージェントによる募集内容の不備や手数料の高額化などにより起こる問題も顕在化しているが、日本の公的機関や日本語学校の団体が対策の手を打てない状況がある。
また、欧米の大学では一般的である大学キャンパス内の語学学校設立について、日本の大学では躊躇しているのが現状。

「国際教育交流フォーラム」のベトナムでの主な取り組みについて

日本留学の総合窓口として「日本留学支援オフィス」をホーチミン市の国家大学内に開設し、日本留学についての総合的な情報提供や、広島県での留学関連事業の支援、都内大学とベトナム国家大学の交流プログラム策定など様々な支援などを行っている。

今後の課題

日本語のeラーニングの仕組みの開発や、より良質な日本語教員を確保するなど、日本語の習得者を増加させる支援策が必要。日越の懸け橋となる人材の育成のほか、より多くの日本への留学と企業への就職のため、ベトナム進出企業と留学生との接点づくりが課題となる。

企業における導入事例

留学生の就職に求められるスキルについて

株式会社オリジネーター 取締役 専務執行役員 工藤 尚美 様

株式会社オリジネーター 取締役 専務執行役員 工藤 尚美 様

株式会社オリジネーターでは留学生専用の就職ガイド・サイト「リュウカツ・ネット」を運営しており、現在50カ国 約5000人の登録がある。他に留学生に対する研修やセミナー事業で年に/20~30社への内定者・新入社員教育を実施している。

企業の外国人留学生の採用は
・国籍に関係なく優秀な人材を採用したい、業務上、外国語の使用が必要
・事業の国際化に向け、外国人ならではの技能・発想を取り入れたい
といった理由があるが、多くは日本社会への理解・対応力、仕事に対する強い意識(明確な目的意識)を求められ、日本語の習得は不可欠となっている。また専門性も求められるため、これを明確に伝えるため自分をアピールするスキルも求められる。
留学生の就職については、まずは日本に残る意思があるかが重要となり、「チャンスがあれば」といった意識では就職できない。海外では就職に対しての目的意識が希薄な場合が多く、日本のように明確な目的意識をもっていないことも就職活動では障害となる。

【外国人留学生に必要なスキル】
  1. 就職活動時:情報収集(業界・企業研究)、企業(就職サイト)へのエントリー
  2. 入社後
  3. Web上での筆記試験、応募書類作成(志望動機、自己PRなど)。
  4. クラウド上でのデータ、情報管理(スケジュール、顧客DB等)、
  5. 遠隔会議(Web、TV会議)、セキュリティなど。

日本人社員同様、企業でのICTリテラシー教育は必須(=日本でのICT事情の理解)となる。

インターネット検定のご紹介

NTTコミュニケーションズアプリケーション&コンテンツサービス部
 企画部門長 桃井 英俊
 技術開発部 担当課長 鈴木 聡介

企画部門長 桃井 英俊 技術開発部 担当課長 鈴木 聡介
インターネット検定 (.com Master) 英語版のご紹介

NTTコミュニケーションズでもグローバル化が進展し、留学生採用や海外現地法人との交流も盛んとなり、これと並行してICTスキルの統一指標を求めるニーズも発生している。 これに対応するために2001年から実施している「インターネット検定(.com Master)」においては現在、英語版のリリースを検討しており、留学生や日本の企業に就業する外国籍社員などにとって、日本のIT事情を把握し、コンプライアンスを担保させるスキル標準になることを期待している。

『.com Master ADVANCE』について

「com Master ADVANCE」は

  • 暗記力ではなく(用語問題は必要最低限)、理解力・実践力を重視した内容
  • 受験結果は、総得点や合否の他、章別正答率、分野別正答率をフィードバック

です。今後の改訂では

  • わかりやすさの向上 ケーススタディ*、小問(章末)追加
  • モバイル分野、アプリケーション分野の充実
  • 法律関連の加筆 選挙でのSNS利用、マイナンバー法、仮想通貨等
  • 例示用ソフトウェア変更 Windows 8.1、Internet Explorer⇒ iOS/Android、Google Chrome他
  • 英訳 海外向け提供、海外からの留学/日本人の海外留学を支援

などを計画している。

『日本語教育ツール』のご紹介

新宿日本語学校が開発したメソッドを弊社で教材化。
留学生などの日本語習得の自習ツールとしての活用も可能な内容。

会場の模様

大学などの教育現場の第一線でご活躍されている教育関係者の皆様に、多数ご参加いただきました。

ICTリテラシー教育プログラムとしてドットコムマスターを活用している具体的な事例について詳しくご紹介いただきました。
ページの先頭に戻る